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「……オレは
生きているんだな」
まだ 夢と現実が 混ざり合っている、頭と気持ちを、
落ち着かせながら、ゆっくりと思い出す。
「生きるんだと願うココロ、
生きたいと思う意思の力か」
ゆっくりと、
辺りを見渡そうと、
身体に力を込める。
勢いよく流れだす血流と、
みなぎる力に耐え切れずに、
筋肉と関節が、軋む様に悲鳴を上げる。
「っく……あうぅっ
痛ってぇ~っ」
心臓の鼓動に併せて頭の奥まで痛みが響き、軽いめまいに襲われる。
体に掛かる、
薄い布団をのけながら、
痛みを堪えて身を起こす。
「っふう~ ぅ」
絞り出すように 肺の空気を入れ換える。
痛みのせいか、思ったほど呼吸が上手く出来ない。
周りを見る限り、あの黒い奴はいないようだ。
ちょっと、動いただけで、途方もない疲労感に見舞われる。
額にうっすら浮かんだ汗を拭おうと、手を意識した時に、
あらためて、
握り締めた2つの石が、夢と現実の壁を崩した。
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