夢と現実

3/9
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
自転車置き場に行き、入学してから三代目となるチャリを探す。ぱくられないように厳重になってるチェーンを取り、いざ家路へ。 …といっても家まではチャリで20分。寄る所もなく、それもまたつまらなさを増幅させていた。「…はぁ…。」勝手にため息がでる。自転車を勢いよくこいで下り道の長いトンネルを風を切って走る。 風の音しかしなくて気持ちいい…この瞬間が続けばいいのに。何も考えないでただただ前へ進んで…。 と思った時。信号が赤になり、急ブレーキをかけて止まった。 ここは信号が多すぎる。イライラしながらまた進む。あぁ次の信号いつも赤なんだよなぁ…あれ?信号が壊れてるんだろうか。次の信号がいつまでも青だ。家の方向とは逆だったが…なぜだかとてもそちらの道に行きたくなった…。いや、行かなきゃ行けない気がした‼ よし‼なぜだか私はわくわくしながら青信号の横断歩道を急いでわたった…‼ きっと呼ばれていたんだ。あの人に……。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!