我々は捕獲団👊

2/2
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
カナ:「小夜先輩~」 小夜の姿を見付けたカナは、手を振りながら小夜に近付いていく。 小夜:「ぉ、伊藤。サラは見つかった?」 カナ:「まだです。先輩は?」 小夜:「こっちにもいなかった。」 校内を一通り見回って、サラを見つけられなかった二人は、どうしたもんかと一息ついた。 怪盗ナイトの足取り探す!とか言って、放課後になるや飛び出していった、捕獲団の団長こと伊藤サラを小夜とカナは手分けして探していた。 小夜:「どこいったんだろうな。」 ・・・と、小夜が頭をかしげたその時、バンバンバンバン!! サラ:「あんにゃろー!!!!」 黒板を叩く音と共に、サラの叫ぶ音が聞こえる。 声が聞こえた教室にたどり着くと、サラが悔しそうな顔をして黒板を見ながら教壇の上に座っていた。 小夜:「サラ、黒板壊れちゃうって。。」 小夜はサラをなだめるように言うが、サラの怒りは収まらない。 サラ:「怪盗ナイト! あいつは、あたし達を馬鹿にしてるとしか思えない!」 カナ:「達というか、お姉ちゃんを、みたいだね・・・w」 興奮するサラを横目に、カナは冷静に黒板に書かれた文章を眺めた。 "私の目的は、達成された。いつも手伝ってくれるサラ君には、感謝しているよ(笑) それでは、また宜しく。捕獲団の諸君。 from_怪盗ナイト" 小夜:「これはまた、挑発的な文章ですね……。」 カナ:「まぁ、確かに……手伝っちゃったみたいですからね……。」 犯行が行われたその日の放課後、犯行予告が書いてあった黒板に、怪盗ナイトからのお礼が書いてあった。 それを見つけての、この騒ぎである。 ・・・・・ サラは、犯行予告があるたびに、予告文を解読し、「いつ、何を盗るのか」を推理して、怪盗ナイトが現れるのに備える。 が、いつもその推理はどこかずれており、サラの行動が裏目にでてしまうのだった。 今回も、そうだ。 ……昼休み終了のチャイムがなった瞬間に、窓際に駆け寄るサラ。 クラス中が、そのサラに注目している間に、さらり犯行が行われてしまった。 気付いた時には、被害者の悲鳴が上がっていたのだ。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!