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「あっ、もう、こんな時間だ。はやく行かないと入学式に遅れる!!」
今日から、私は、はばたき学園の高等部に入学する。
はばたき市には中学入学と同時に引っ越して来た。
それからはずっと一人で暮らしている。
両親はずいぶん前から海外に仕事に行っていてまだ戻って来ていない。
そして、私は鞄を持って家を出た。
「あっ、珪・・・。」
「・・・あぁ、神楽。」
「久しぶりね。いつこっちに?」
「最近・・・。」
「そっか。」
「おまえは?」
「ずいぶん前になるね。」
「ふぅん。」
「珪・・・。教会の子には会えた?」
「いや。そいつも、忘れてるだろう。」
「そうかなぁ。」
「覚えていても、今の俺は・・・。」
「珪。自信持ちな。珪は私と違って、人を好きになれるから。」
「お前・・・。」
「私は・・・ね。」
「お前、俺が外国にいってた間に変わったな。」
「そうかな?」
「一体、なにがあったのか・・・。」
「珪?」
「日本に帰って来て、久々にお前と話したけど、全く別人みたいな感じだ。」
「私はなにもなかったと思うんだけど。時間が経ってやっぱり変わっちゃったか・・・。」
「・・・。」
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