Memory1 始まりは再会から

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「・・・。」 「今は聞かない・・・でも、話せよ。いつか・・・。」 「・・・うん。」 私としてはなにもなく、変わった感じはしないのだが、珪には変わってしまったように感じるようだった。 私は変わった? 「お前の傷を、癒すためにも・・・。」 「珪・・・ありがとう。」 「別に・・・。」 「ありがとう。」 「・・・お前の両親はどうしてる?」 「二人とも、外国で仕事してるよ・・・。」 「連絡とかは?」 「全然だよ・・・。向こうの番号も知らないし。」 「手紙は?」 「来ない・・・。」 「そうか。」 「珪は、両親と、一緒に来たの?」 「いや、父さんも母さんも、仕事で向こうに残ってる。」 「珪も・・・同じか。」 「あぁ・・・。」 「入学式の日なのにごめん。気分が暗くなっちゃったね。」 「いいさ。まぁ、久しぶりに会えてよかった。」 「うん。これからよろしく。」 そして、二人ではばたき学園に向かう。 学園は新入生とその両親で溢れていた。 特にそれを気にせずに私は入学式の会場へ入った。 それから、数分もすると珪が立ち上がり出口の方に歩き出した。 「あれ?珪。どこか行くの?」
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