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待て待て落ち着け俺。
なんだか俺の視界がおかしい。
俺の視界に入ってきているのは真っ白な天井と、明るい髪色の俺の後輩、仲沢利央。
「利央。お前何してんだ。」
「押し倒してるんだけど?」
「首かしげるな可愛いから。なんで慎吾さん押し倒されてるの。」
「慎吾さんが無自覚だから悪いんでしょ。」
「は?お前…何言って…ぅあっ!」
利央は俺の首筋に噛み付いて、その後にべろりと舌を這わせた。
「や、やめ…利央………っ!」
「慎吾さんが悪いんでしょぉっ!」
「な、なんでっ!」
「俺は慎吾さんだけが好き!だからっ、慎吾さんが他の人にニコニコすんの嫌なの!!」
利央はぐしぐしと涙を拭って俺に唇を重ねてきた。
突然すぎてびっくりした。
「りお、っ!んン……っ!」
「慎吾さん…俺のこと、好き?」
「…………好き。」
泣きそうな顔して言うなって………。
「な、何今の間ぁあっ!!」
暑い、なんて気持ちはどっかに消えた。
ただ、コイツが愛しい。
「利央。愛してる。」
「へ、へへっ、しってた!」
「ホントかー?さっき泣きそうな顔してたくせに!」
一夏の、
(俺らはその後言葉を交わさず、抱き合った)(扇風機のモーター音が部屋に響き渡っていた)
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