それすらも

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最近、好きなのは俺だけじゃないかな、って思い始めた。 水谷は、ホントに俺のこと、好きでいてくれてるのかな 水谷の気持ちが、聞きたいよ 「水谷、帰ろ?」 「あ、わ、悪い栄口っ!俺今日用事あるから先帰ってて!」 「……分かった。」 最近毎日これだ。 水谷は俺のこと避けてる。 他に、好きな人でも出来た? そんなこと聞く勇気、俺には、なくて。 言わなくて良い余計なことを水谷に言ってしまった。 「水谷っ俺のこと嫌いになったの!?」 「さ、栄口?」 「最近避けてる、じゃん!嫌いなら嫌いって、言えよ………っ!俺が、惨めだろ…っ、」 「さかえぐち、聞いて」 「やだっ、俺水谷が好きだから!」 「俺だって栄口が好き!!」 「う…わぁあ!?」 グイッと引っ張られて、俺はあっという間に水谷の腕の中へ。 水谷は顔を真っ赤にしながらも、笑って囁いた。 「俺が好きなのは栄口だけ、だよ?」 「っ………!」 「なんか…俺のへんな態度のせいで誤解させたみたいで…ごめんね。」 「…なんで最近俺のこと避けてるの?」 「あ、…えと、俺栄口といるとセーブ出来ないんだ。……自分の感情。栄口のこと、好きすぎて…何しちゃうか分からないから、俺。…だから。」 「……お、俺っ、水谷になら何されても良いっ!」 「…っ、栄口っ、俺セーブ出来なくなるから…っ!」 「良いっ、俺水谷のこと好きだから!」 「………っあとから嫌がっても止めないから、俺!」 ぎゅう、ときつく抱き締めてくれたから、了解の意を示して水谷の背中に腕を回した。
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