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「やめろ!これ以上村の人達を巻き込むな!何故こんなことをするんだ」
いち早く着いた増田はモンスターに向かって言った。
「ふん。こんな店の肉を買う奴はどこにもおらんだろう。だからわしが食ってやっているまでだ」
モンスターはもぐもぐしながら言った。
「ふざけんな!目的は何だ!洗いざらいはくんだ!」
「貴様に言う事は何もない」
そう言ってモンスターは横に置いていた斧を取り、増田に向かって振り下ろした。
「くっ」
何とか避けたが斧の衝撃で村の店や家が壊されていった。
「あーくそ!ここで闘ったら村の建物がどんどん壊されていくなぁ。どっかに移動しねーと」
そう言って増田は村の外れに向かって行った。
「小僧!逃がさんぞ!」
そう言ってモンスターも村の外れに向かって増田を追って行った。
その頃馬越達は村の建物の傷跡を見て村の住民達にここであった事、そして増田達が村の外れに行った事を聞いていた。
「よし、増田達を追いかけよう。まだ間に合うし」
谷口がそう言って、龍平達と増田を追って行った。
一方その頃陵汰は、暗い森のモンスターをいてこましていた。
「あー、流石にこの数のモンスターを一人で相手するのはキツイなぁ。どっかに隠れようっと」
そう言って、老大樹の裏に逃げ込んだ。
すると、草村の近くに怪我をしたモンスターを見つけた。
「お前は……えーと、確かロックドッグだろ?ここには棲息しねぇ筈だけど……。あ、仲間と逸れたんだろ?」
【ロックドッグとは、砂漠の岩場などに棲息する犬型モンスターである。仲間への忠誠心は凄く厚く、能力も高い。】
「ウゥー、ワンワンワン」
「仲間がいなくて淋しいのか?なら俺が今からお前の仲間だ。えーと、名前は……お前なんかいい臭いがするからセイボリーな!よし、行くぞセイボリー!」
「ウゥー、ワン!」
そして二人は森を抜けようと必死に出口を探した。
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