旅に行く支度は入念にね、馬越君。

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「増田はどこだ?こっちの方面って言われたけど」 馬越はうーんと少し不安になっていた。 『村の建物の傷跡を見たけど、あんな攻撃をする奴と1対1で闘うなんて…無茶だろう……大丈夫かなぁ』 増田の事を考えていると、ドキドキが止まらなかった。何でこんなにドキドキするんだ…。 まさか。 俺は増田の事が……。 「好き………なのかなぁ」 「んな訳ねぇだろ!」 馬越へのツッコミは早かった。 「お前こんな時に何考えてんだよ!お前が好きなのは小松さん!増田雄太は俺達の仲間!もういっぺん頭整理しろ。頭フイてんじゃねぇか?あと考えてる事は口に出すな。全部聞こえてんだよ。タコが」 龍平からのツッコミに、馬越はやっちゃったとばかりに口を開けている。それがまたキショかった。 「あっちから剣が何かとぶつかってるような音がするから、行ってみようぜ」 霜ちゃんがその音に気付き、みんなを呼んだ。 「急ごうぜ!」 龍平の声に、みんなが答えた。 『間に合うといいけど…』 龍平がそう思っている矢先だった。 見つけた。やっと見つけた。しかもモンスターと1対1で闘っている。 いや待て。何か様子が変だぞ。増田は闘っているというより、一方的にやられている。 「おい……あれやばいんじゃねーか?」 福田が声を漏らした。その時、谷口が大声で叫んだ。 「あのモンスターは……まさか……!増田の野郎、敵を知らないからって無茶しやがって!」
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