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「なんでやねん!」
龍平がツッコミ所満載のこのウンコちゃんにひとまずツッコミを入れた。
「まあ、ウンコの近くに財布が無くて良かったよ。今回ばっかりは見つかんなくて。臭くなってたかもしれないし」
と、馬越。ま、それもそうだな。
しかし、ウンコの周りに財布が無いとなると、次は何を手掛かりに探せばいいのだろう。
「馬越、あきらめろ」
当然の答えだろう。馬越も諦めたようで、仕方ないか、とため息をつきつつ、諦めてくれた。
「じゃ、今度こそバスト砂漠まで出発だ」
「おおー!」
その時だった。一匹のモンスターが前をすたすたと歩いていた。そいつが問題だった。そいつは馬越の財布を持って歩いている。
「なんで……?まあいいや、返してもらおっと」
馬越はそのモンスターに駆け寄った。
「ねぇ、その財布俺のなんだ。返してくれない?」
馬越がそういうと、
「嫌だ!僕はこれが気に入ったんだ。だから絶対返さない!てゆーか誰だよ」
返す気はまったく無いらしい。しかし馬越も諦めない。そうこうしているうちに30分はたった。するとモンスターは、
「じゃあ、この綺麗な石をあげるから、それでいいでしょ?」
モンスターはその石を、馬越に渡した。確かに綺麗な石だ。
「もう、それもらって諦めようぜ?これじゃあいつまでたってもらちがあかねぇし」
増田が馬越にため息混じりな声でそう言うと、馬越も諦めて、素直に石を受け取った。
「わかった。じゃあ、この石と交換だ!」
「決まりだね」
そう言ってモンスターは手を振りながらどこかへ歩いていった。
「じゃあ、今度こそ出発だ!」
谷口がそう言って、進んでいき、みんなもそれについて行った。
「何の石なんだろうなぁ」
馬越はそう呟きながら、みんなについて行った。
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