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「お、俺~!?」
馬越が本当に驚いた顔で言った。
「当然だろ?お前今までに何か役に立った事あったか?ねぇならこういう時に何とかしろって」
龍平が少し笑いながら言ったが、馬越が凄い勢いで『無理』を連呼して断った。
「大丈夫!回復魔法はちゃんと使えるから」
ここで福田がフォローを入れた。
「え!?回復だけ?復活魔法使えないの?そんなの絶対嫌だって!死んじゃうよ俺!」
「いいじゃん何も減んないって!」
「減るよ俺のLIFEが!」
「死なないよ絶対!」
「生存率50%だろ!」
「チッ」
「何だよ『チッ』って!」
みんなで馬越を説得したのだが、なかなか了承してくれない。すると増田が、
「馬越、これは俺達のためにやるんじゃないんだぞ?あくまで小松さんのためにやることなんだ。そしてお前が今から流す血は、やがて『愛の結晶』となるんだよ!」
……………。
馬越は考えた。そしてある一つの答えを出した。
「小松さんのためなら、俺の血くらい、いくらでも流してやるよ」
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