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「いてて………あれ?倒れたりしないんだけど」
馬越は、サソリに刺されたのに何で倒れないの?と聞いてきた。
「それはね馬越。毒は徐々に聞いてくるからだよ」
霜ちゃんが優しく馬越に説明してくれた。
「なーんだそうなのか。道理でね」
そしてみんなは少し話しをした。
「………あー……、やっべぇ……。フラフラしてきた…………」
馬越の体に毒がまわってきたようだ。
「きっつー………」
馬越がしゃがみ込み、もう明らかに大丈夫じゃないような声を発した。
「そろそろだな……」
霜ちゃんがそう言って、バッグから注射を取り出した。が、
「ストップ!もうちょっとこのままにしとかね?」
龍平が笑いながら霜ちゃんに言ったが、馬越が尋常じゃないくらい震えていて、もう笑えないような感じだったので、それは無理だろうという事になり、却下となった。
そして霜ちゃんは注射を馬越に刺し、血を抜いた。そしてまず先に馬越を回復させた。福田の魔法でね。
「よーし、完全回復ゥ!!みんなただいまー!」
馬越は今までぐったりしていた事が嘘みたいなテンションで回復してきた。
「じゃあみんな、今からグラスに血を入れるよ!」
「え?え?何?シカト?誰か話しかけろってー」
霜ちゃんがグラスに血を入れようとしたら、馬越がシカトされた事にハイテンションな感じでツッコんできた。
「うぜーぞ馬越!静かにしとけ!」
龍平が馬越を睨みつけ、大声で怒鳴った。
「じゃあ、今度こそ入れるよ!」
そう言って、注射の中の血をグラスに全部入れた。
ゴゴゴ……
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
ドォン!
遂に宮殿が姿を現した。
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