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馬越の登竜門 Ⅰ
「これが……宮殿………」
「でけぇな……」
馬越と龍平が宮殿のその堂々とした姿と大きさにびっくりしている。と言うより、みんなも目を丸くして驚いていた。
「ここに……伝説のアイテムがあるんだ………」
霜ちゃんがそう言うと、馬越も頷いた。
そうだ。ここにアイテムがある。それを手に入れれば、小松さんを助けられる。絶対手に入れるぞ!
馬越はそう決心した。
「でもさぁ、こういう所には宝を守る強いボスみたいなのが絶対いるよね」
龍平が言った。ボスがいると。しかも、強いボスだと。
「そんな強いボスなんているわけないじゃん」
馬越が苦笑を浮かべながら言った。しかし、霜ちゃんがそんな馬越の淡い期待を踏み潰すような魔法の呪文を唱えた。
「いるよ、強いボスなら」
馬越はその場に凍りついた。
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