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…ハァ……ハァ…
全速力で走り屋上にたどり着く。
亜由美は膝に手をついて今見た光景を思い出していた。
「………悪趣味」
そう言いながらニヤついた顔で亜由美を見ていたのは
亜由美の最も苦手な男だった。
男の名前は神崎 隼人。
亜由美と違いクラスで人気者
かっこよくて有名だが
もう一つ有名な噂があった……
それは相当なタラシ野郎だということ。
地味な亜由美にとって眩しすぎる存在であり
絶対に関わりたくない人物でもあった。
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