2116人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちぇっ、バイトのアキちゃんはひっかかって、くれたんだがなあ」
顔を上げた店長の表情は変わっていた。
さっきまでの怯えた羊から、目付きの鋭い狼に。
「『飛べない死神』の事まで知ってるんじゃ、ごまかしても仕方がないな。
目的はあれに関係したうらみか。すぐ殺さないのは何故だ」
店長は能面の人物を睨みながら言った。
『あなたの苦しむ顔を見るためですよ。
私と同じくらいの精神的な苦痛を与えたい。
死にたくなるほどの苦痛と後悔を』
能面の人物の言葉は、今までになく力がこもっていた。
最初のコメントを投稿しよう!