題名の無いこの物語り

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―あれから更に一時間後― ガゼル 「うわあああ!?……って、ここは何処ですか?」 リディーアにぶん殴られ、気絶してしまったガゼルが気付いた場所は、干し草が足元に広がるかなり動物臭い場所だった。 リディーア 「やっと気が付いたみたいね?」 ガゼル 「ビクッ!?…ガタガタ!ぶるぶる!!」 リディーア 「?あによ?何を急に奮えだしてんのよ?」 ガゼル 「い、いや。またシバかれるのかと思うと…。」 リディーア 「脅えてんのか!?」 ガゼルの言葉にリディーアが呆れた声で問い掛けると、ガゼルはゆっくり首を横に振り… ガゼル 「悦ってます♪」 と、頬をピンク色に染め、ウルウルと瞳を潤ませ、くねくねと身体を揺らしはじめていたのだ。 リディーア 「げっ、マジで変態かよ!?」 ガゼル 「冗談に決まっています。はっ!何マジにとってんの?馬鹿じゃねーのぐぶへぉっ!!!」 急に冷めた口調でリディーアを馬鹿にしたガゼルの顔面に、スコップが直撃した! むろん投げ付けたのは、顔を鬼の形相に変えたリディーアであった。 リディーア 「マジで殺すぞ!?」 ガゼル 「アタタタ…顔面にスコップを投げ付けてる時点で、下手したら死にますよ?」 そう悪態を吐きながらも、ガゼルは完璧にガードの姿勢になっていた。 若干ながら、足も震えていたのは言わないでおこう。
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