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(忘れてた…。あの大泣き兎はどうなったんだ??)
キョロキョロと辺りを見回すがそれらしい人影は────ドンッ
俺が乗ってたガラスの乗り物が『何か』に衝突した。
あまりに大きくてぶつかるまで、そこに何かが有ると気付かなかった。
「……黒い…山?壁?」
見上げると、かなり大きい。山かな…壁かな…と、思ったが…………
「…山とか壁とかって…泣くの?;」
その大きくて黒い物体の峰の方から滝の様に水が流れてきている。
で、さっきから有り得ない程の泣き声が大音量で聞こえてる。
(……なんか、いやな予感がする…)
「…とにかく…どうすっか…。扉くぐるにしてもなー…」
扉を一別。
あぁ、なんかもう…
実際 わかってる。
あの扉を見てからなんか変だなーとは、思ってた。
だって 扉が 物凄く
でかくなってますもん。
で、改めて見ると俺の乗ってるガラス…
おもいっきり
さっき 俺が飲んだ毒物入ってたビンだよ!!!!!
んで、極めつけ。
この黒い物体って……………………………………………※泣き声に耳をすましてみましょう※………………
「なんで…なんでアリトは僕のこと…好きになってくれないんだ……。や、やっぱり…あの時殺しておけば…く、苦しい……これが恋なんですか?!!」
うっわー………
これで、判明してしまった。
謎は全てとけた。
ジッチャンの名にかけなくても。
今の俺は、まるで彼の『体は子供!頭脳は大人!』な名探偵コ………いやいや。
それより達が悪い。
俺の場合は『頭脳は子供…………体はミニチュア』だ。
そして名探偵でもない。
だから謎がとけても解決できない。
誰かクールでミステリアスな美少女に逆アポ●キシンを…
──いや!こんなオタクトークかましてる場合じゃない!!!;
しっかりしろ!俺ッッ!!!!!
(でも、どーすりゃ…)
まぁ、すんごく気は進まないんだが…
まずは洪水の源をどうにかするべきだろう。
弱ぁく決意すると
俺はデカイ黒い山脈を登る事にした…が、俺の登山はすぐに終了した。
「…Σん?アリトのにお…アリトの気配?!!」
……え?
今まで泣いていた山は急に向きを変えた。
そして今…すんごく引っ掛かる発言をした。
(…今、においって言ったぞ…;)
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