第5章-笑う縞

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「………ん?」 飛び付いてきた自称ジェントルメンは鼻をヒクッとさせると俺の匂いをかぎだした。 「…え?え?え…ちょっ…」 恥ずかしい上に混乱するやらで、またしても脳が正常に起動してくれていない。 ピタリと動きが止まる。 「………キミさぁ」 「Σうぁ!!はいッッ!!;」 俺は、おもいっきりビクついた。 ここにきて抱きついていた人物の顔を初めてしっかり見たわけなのだが…… またしても!!! またしても美形か!!!! 黒兎とは また違った美形だ。 兎がエレガント系美形ならば、此方はカジュアル系な美形だ!!なんか…こぅ…あれだ!! ジャ●ーズみたいな…。 赤…というか若干ピンクに近いような髪の毛。 パンクっぽい服装を見事に着こなしてる… 柄はとことんシマシマだ。 で、顔は目がツリ目気味で猫っぽい印象を……… そう猫っぽい……………………あれ?頭の上に何か付いて……あれ??耳??? これ…あれ???あの……………… 「ね、ネコ耳ィ?;;;」 「ん?猫にネコ耳があるのは当たり前でっしょ?? それとも、そっちの世界では猫は犬の耳してんの?」 「…あ、そー…ですね…あはは…は;;」 すみません。 まず、此方の世界では猫は二足歩行しない上に話せませんからね。 もう、なんでもイイわぁ~こうなりゃヤケだ~(涙) 「そ.れ.よりっ.も!!!」 猫(?)さんは鼻を一度だけクンとさせると、俺を細い目で見た。 「キミ……兎の所有物?」 (……………は?) 何かわからんけども 機嫌が悪くなったように思えるんですが…;; ココはなんか…『違います』って言った方がいいのか?? こういう時にシミュレーションゲームなら選択肢っていう便利なもんが出てくるだろうに… もちろん そんなモンは出てこないんだから自分で考えなきゃいけないんだが… これ… 適当に言ったらヤバイ…よな??; この世に生を受けてまだ18年だが野生の勘がヤバイと言っている。 「…あの…少し意味がわからない…んですけど;;」 …素直に聞こう! それがイイ!! 「………うぅ~ん。 わかんないかぁ~;; えっと…はぐれた連れって…こぉ~黒くて髪長くてヤバイかんじの??」 猫はジェスチャー付きで質問してくる。
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