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………と、思ったが
一段落してなかった。
「なんでお前とアリトが血の契約結んでんだよッ?!!!!ふざけんなよ!このウサ公!!!!!!!」
大音量で猫がシャウトする。俺の左耳は無事だろうか?
「うるさいですね…。
そんなもの僕とアリトが愛し合ってるからに決まってるでしょ?「そんなわけねーだろーが!!!アリト!!騙されてる!騙されてるよ!!!!!!」
……いや、そんなに必死に肩をガクガクされましても
いかせん俺には話が読めないわけだからして、まず此方が説明を求めたい。
………血の契約って……………あれ…?
血の契約………待てよ?…どっかで聞いた事あるよーな…。
「アリト。こんなバカ猫捨ててしまって、さっさと行きましょう」
グイグイと兎が俺の腕を引っ張る。
「…え?;何処行くんだよ」
「……そうですねぇ…
まず、アリトは裁判に出なくてはなりませんから。」
───Σ裁判?!!!!!
「女王のハートの事で裁判を起こして勝つしかアリトが生き残れる方法は無いでしょうしね。」
(……………あー…
そういえば俺は女王様のハートを取ってしまった容疑で追われてんだっけ??
裁判起こすって…えらく現実的な話になってきたな;)
はっきり言って俺は
この手の話が死ぬほど苦手だ。
中3の公民なんて酷い点数ばかり取ってたし、裁判ゲームでも無罪判決にこぎつけるまでに、どんなに時間がかかったかわからない。
「先に言っておくけどなぁ…俺は無実だぞ;」
「もちろん僕はアリトが無実だと信じていますが、この国では女王が法…女王の言う言葉が絶対真実なのですよ。」
信じてる…という言葉に少し感動したりした…が!!
それってこの国で裁判起こしても勝てる確率めっちゃ低いんでないですか??;
法律に裁判で勝つって…
どんだけ難易度たけぇんだよ…;;
「………アリト。
女王に裁判で勝つ気なの?」
めっきり静かになっていた左側からポソリと声がする
「……う、うん。
だってやらないと俺、殺されるし…周りも殺されるし………元の世界に早く帰って就職活動しなくちゃいけないし…」
勝つ可能性とか…
そういうのは今は考えない方が良いよな。
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