第7章-神の双子

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「で?用とは何かや兎。」 「つまらぬ事ならば鍋にしてしまおぅかの」 Σう、兎鍋?!!; 「いえ。お二方ならばこの度の真相を何かご存知だと思いまして」 「……真相?」 「真相とな?」 はて?といった顔で二人はお互いを見て確認を取り合っている。 「とぼけんなよ…。 今回の事は出来すぎてる。いきなり二つも契約なんて都合良すぎるだろ。どう考えても仕組まれてる。」 「こんな事仕組もうと思って仕組める方などそういませんでしょ」 こんなに兎と猫が息の合った会話をしているのは初めて聞いた。 こいつら喧嘩以外で会話とかできたんだ…。 「…して。我らから得たい情報はなんじゃ?」 「無論、それにみあった代価は貰うがのぅ」 「『真相を話す』というのは駄目なわけか;」 「別に我らは構わぬが…それ相応の代価が必要じゃの」 「例えば…猫。貴様の命九つではどうじゃ?」 「もしくは…貴様の来世。」 「その後の魂…」 「永久に続く闇の内での孤独…」 それを聞いた猫はピタッと固まって青ざめたまま動かなくなった。 半分以上意味がわからなかったが、恐ろしい事なのだというのはわかる。 少なくとも猫が話さなくなる位には。 次は兎の番だった。 「…兎。貴様はどうじゃ?」 「何を差し出す?」 「僕に捧げられる物ならばなんでも。」 ──…え? 「この真相を知り脱出口を見付けられればアリトが助かる。ならば僕はなにも要らない。」 ──…ち、ちょっと…待てよ…。 それは… お前…それじゃ… それじゃ…お前は お前はどうなるんだよ 俺の気持ちをわかっているのかいないのか 兎は自分を見上げる俺を見て、なんにも読み取れない瞳でニコリと笑った。 「さぁ、これで真相を話して下さいますね」 こんな事で良いのか? そんな…代価とか… 重いもん…。 つまり犠牲って事だ。 自分が助かる… いや…。 良いわけがないんだ。 それで助かって 俺は… 「いやだ!!!」
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