第7章-神の双子

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自然と叫んでいて自分でもびっくりしたが、俺よりも周りが驚いている様だった。 特に兎が。 いかにも『何故?』という顔をしていたので問われる前に答えよう。 …それはさ。 簡単な事なんだよ。 「お前の犠牲で俺が救われたら目覚めが悪い。」 真顔で言ったら猫とちびっこが吹き出した。 うん。俺としてはギャグで言ったつもりはないんだがな。 ツボに入ってしまったのか3人の爆笑は暫く止まりそうもなかった。 そんで兎はふてくさったような。 泣きそうなような。 身体年齢からマイナス10歳ほどの顔だ。 俺、わかってしまったかもしれない…。 前に『こいつ何か足りない』って思った。 足りないんじゃないんだよな。 知らないんだよ。 こいつと話してる時に感じる違和感はこうゆう事だったわけだ。 なんにも知らないような…。 いいことと わるいことが わかってない。 子供みたいだ。 (俺を助けようとしてくれる気持ちは嬉しいんだけどさ…) 違うんだよなぁ 「ありがとな。気持ちだけで嬉しいから」 兎の肩をポンと叩いたら不思議そうに首をかしげたが、褒められて嬉しそうだった。 やっぱり子供みたいだなぁ。 少し不覚にも可愛くかんじて自分がおかしくて笑ってしまった。 「では、どうする? 何を賭ける??」 あー… やっぱりさ。 仕方ない。 当たり前の事だ。 俺の問題だもんさ。 「俺からなんか取ってよ。」 当たり前の事なんだ。 俺の問題だから… †TO be continue…
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