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死闘
電車に乗って一路帰途に着く。
微妙な夜の通勤時間帯ゆえか座席が空いていない。
というか、痛みが厳しく、座ることすら困難なのかも知れない。
苦悶の表情を周りに悟られないようにするのが精一杯だ。
…って、誰も見てないよ。
電車の中で誰が苦しそうだとか、誰も気にしてないよ…。
結局ドライなんだよ、世間はさ。
あまりの辛さに耐えられず、途中下車することにした。
次の駅に到着し電車の扉が開く。
取り急ぎ人をかきわけ、脂汗を浮かべながら、ホームの隅でうずくまる。
こりゃヤバいな…
しかも、誰も気にしないどころか、駅員さえ来ない。
『うゎぁ、こんな20:30から酔っ払いかよー、チッ、めんどくせぇなぁ』ってところか?
誰か助けて…
お願いします…
神さま…
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