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二人は笑った。
心の底から笑った。
「これは愉快ですね。あなたが悪魔だったとは」
「そうだな、天使。傑作な状況だ」
しかし、荒野に響く笑い声は、どこか寂しげに聞こえる。
「私はアリバァ。良ければ、あなたの名も教えてもらえませんか?」
「俺はラリバァ。名前まで似てるな、俺たち」
そして、笑いは止まった。
「もし、生まれ変われたら……」
まるで、アリバァの言葉に呼応するかのように、再び荒い風が吹き始めた。
「……なりたいものだな、友に」
ラリバァのその言葉と同時に、再び曇り空が光を遮る。
二人は手に持つ武器を構えた。
後に、天魔大戦と呼ばれる戦争は、この二人の戦いで幕を閉じる。
どちらが勝ったのか、そして何を得たのか、真相を知る者はもういない。
……筈だったのだが……。
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