COUNT01 色鉛筆と黒い羽

22/33
前へ
/291ページ
次へ
 まさかいきなりこんなことになるとは誰が思ったか。監視と言うと人聞き悪い、要するにれーの代わりにサイズの小さい使い魔を置いていくような物だろう?  それなら大丈夫そうだ。れーと違って使い魔は聞き分けはよさそうだし、普段通りに暮らしていけそうだ。  やっとそれで気が済んだか、少女は重い腰をあげる。それから扉を開けながらこちらを振り返り、無愛想な顔で手を振った。 (゚、゚ 兀「……マリントンの声が聞こえても返事はするなよ」  最後にそう呟いた気がする。で、誰だ、マリントンって……  疑問は解決せぬまま扉がしまり、騒がしかった部屋に沈黙が訪れる。
/291ページ

最初のコメントを投稿しよう!

867人が本棚に入れています
本棚に追加