嵐は突然に

3/6
218人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
***** くぅー!予想以上にかわいい! その席から少し離れた場所で一部始終を見届けていた生島凛子は拳を握りしめた。 自分が男だったら!くそう、司め! 実は、あの窓際に座る野上司は、凛子の会社の同僚である。 凛子が登録したサイトで仲良くなったコスモスが会いたいと言ってきたのがことの始まりである。しかし、凛子は男で登録ししかも男としてサイトを利用していた。すなわち、コスモスは凛子を男だと思っているわけである。会えといわれても会えない理由があったのだ。 だから、野上に協力を依頼した。 本当なら、凛子が行くべきなのだろうが、女だと言って幻滅させたくなかった。 サイトの中とはいえ、凛子はコスモスに恋をしていのだ。おかしいと思われるかも知れない。だが、何故が惹かれた。だから一度で良いから会ってみたくなって約束をしてしまった。 遠くからでもいい、一目みたいと。 司とコスモスのやりとりをやきもきしながら見ているとふと声がかかる。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!