嵐は突然に

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「あのぉ、お客様?」 「は、い?」 二人の姿を見るのが夢中だった凛子は変な声を出してしまう。 店員は振り向いた凛子にすまなそうに聞いた。 「ただいま店内が混んでおりまして、宜しければ相席を……」 しかし凛子はそれどころじゃない。 だからつまり生返事で、“どうぞ”と言った。 司とコスモスはすでに打ち解けたようである。昼間の雑踏で声が聞き取れないが、雰囲気がいいことは分かる。 ああ~!私のコスモス。 嘆いていると、いきなり頬をつつかれた。 「な!」 そこで初めて相席になったことを知る。
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