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確かにあったはずの道はなく、そこには森林が広がっており、大量の花が供えられていた。
私は車に戻り急いで帰宅した。
翌日、私は友人に昨日の出来事について訪ねた。
『あの時私には道じゃなくて違うものに見えていったの…。』
―こっちにおいで―
そう言っているかのように、事故で死んだと思われる霊が列をなしており、道を成していたそうだ。もう少しで私もその参列に加わるところだったのだ。
『じゃあ危なかったんだね。』
あははと笑ってみせた私に友人が真面目な顔をして話し掛けた。
『…ていうかね?後ろに憑いてるよ?早く取り外して貰わないと…今度こそ事故死しちゃうよ。』
『…え?』
私はあの時、拾ってしまったそうだ。死に誘うあの者達を…。
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