序章☆空

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白い雲が流れる。       風が絶え間なく吹くこの小高い丘の上。       決して大きくはない一軒家が建っていた。         その家の前には庭があり、そこには緑色に生い茂る芝が敷き詰められていた。         その場所に一人の女性が横たわっている。     長い髪は黒く時折風に踊らされている。       眠っているのか女性はピクリとも動かない。       ガラッ…   家の中から一人の男性が出てきた。     明るい茶色の髪は少し長めであっちこっちにはねている。       その男性はソッと寝転がる女性に近寄り、肩を軽く叩きながら声をかけた。
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