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「おい、ダテ。起きろ。」
そう呼びかける彼に彼女は言葉を返す。
「ん~…うっさい。タラシのくせに。」
彼女は彼の手を軽くあしらうとまた眠りにつこうと寝返りを打つ。
ハァ~…
彼は一つ溜め息を漏らすと彼女をもう一度起こそうと試みる。
「こんなとこで寝たら風邪ひくだろーがっ。馬鹿か!」
「タラシ…本当に五月蝿い。怒るよ。」
彼女はそう言うと彼の頬をつねった。
思いきり頬を引っ張られた彼はバランスを崩し地に尻をつき座ってしまった。
「いでっ。」
彼が小さく声をあげると彼女は彼の足を枕に空を仰ぎ始めた。
「色んな意味で止めれ?」
彼は彼女に文句を言うが聞く耳なんてない。
彼女はただ満足げに空を見上げている。
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