兄弟って良いよ。

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俺達 兄弟は海の広がる自然が溢れる町に生まれた 早い話し 田舎だね その自然いっぱいの町で俺は兄貴の後ろ姿を追いかけ育った 何故?兄貴の? 親父が糞やろーだから 親父の印象は、暴力以外思い出せない 母親に 兄貴に 俺に 婆ちゃんに暴力を振るう クズやろー ガキの頃から暴力を受けてた俺は、ただ吠えるだけで、何も出来なかった 否! 怖がった 家って言う親父が支配する空間で その縛られた空間で逆らわないように ただ顔色を見て育った幼少期 俺が中学三年の冬 家で事件が起きた 元来 計画性の無い馬鹿親父が作った莫大な借金 金の収集がつかない事で朝から実母の婆ちゃんに暴力を振るうクズやろー 俺は、いつもの事だと目を閉じてた 聞こえる婆ちゃんの悲鳴を耳に入れないように とんだ臆病者だよ だけど、俺が目を閉じていると 聞き慣れた声が怒鳴り声に変わり聞こえた 兄貴の声だった 「てめーいい加減にしろよ!!」 兄貴のブチ切れだ声だった!正義感の在る兄貴は、クズやろーに言った その兄貴の声に逆上したクズが兄貴と大喧嘩になった 親父が別室から包丁を持って来るのが分かった その数秒の時間の間に、家を飛び出した兄貴 外は真冬の朝 氷点下になる海沿いの町 裸足でTシャツ 下はスウェットで飛び出した兄貴 そのまま母親の実家に逃げた兄貴 その日を境に 俺は中学三年 兄貴は高校二年 の冬 生まれて初めて兄貴と離れ離れの生活が始まった 兄貴と離れ離ればなれになって一年が過ぎた 俺は16歳の高校一年の年 学校も止めて兄貴の住む母親の実家に行った 次第に 母親 姉ちゃん も兄貴の場所に集まった 四条半二間の小さな部屋…プレハブ小屋みたいな場所での生活が始まった すげー狭いけど すげー幸せだった 母親の実家に住む叔父さんとかに気を使い疲れる日も在るけど 兄貴が居る それが それだけで すげー マジでめちゃくちゃ幸せだったよ だけど、仕事の都合とかで仙台に出た俺は、又 兄貴と離れちゃった でも、兄貴とはいつも連絡を取り合っていた お互い休みが合えば 服を買いに行ったり ラーメン食べに行ったり 那須ハイランド行ったり とにかく兄貴が好きだった 人当たりの良い優しい兄貴 俺がもめ事を起こし金に困った時 助けてくれたのも兄貴
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