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『冗談じゃないんだけどね。生徒会長様の弟君』
俺の兄貴はこの学校で生徒会長をしている。
俺がこの人と親しいのも兄貴のマブダチだから。
俺も汀先輩同様生徒会長関係者むしろ血縁者と言うことで迂濶に手は出せないが熱い視線を感じることがある
それが野郎の視線だと思うと...グスン。
『ぇー?!あー君、敏君と同室なの?!やばいじゃーん!!ジェラシーボンバーだよ!!』
先輩のすっとんきょうな叫びで俺は現実に引き戻された。
『うん。そんなに凄いのー?敏様ファン』
『凄いも何も何度も同室になった子を辞退させたり学校自体これなくしたり...ね?敏君。』
「ぁ...はい。」
『あー君も気を付けてね?』
『ぅん!!僕負けないから♪ありがと汀タン♪』
何なんだ?
俺がちょーっとトリップしてる間に
二人は親睦を深めたみたいで
お互いをあー君だの
汀タンだの...
超馴れ馴れしくなっていた。
『じゃぁ僕はそろそろ行くね♪ぁ達(とおる)がたまには会いに来てって嘆いてたから会いに行ったげてね(笑)』
「はいι」
『じゃまたね』
『汀タンまたねぇー』
そして先輩手をふり笑顔で人混みの向こうへ消え
すると大人しくしていたギャラリーがまた波のように俺達に迫ってきた。
ああどうしよう...
もう自分抑えられそうにないなぁなんて思っていたら
人混みの向こうへ消えた筈の先輩の声が...
『みなさーん敏君困ってますからねーどうなっても知りませんよー?』
するとザザッと人集りは消え
進路とその先で少し恥ずかしそうに微笑む先輩が見えた。
恐るべし汀パワー
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