第1章 幸せの約束 1

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あたしはアメリカ人と日本人とのハーフで、日本でも匠と一緒に探偵事務所で働いていた。 名前は、ルー・ディズリー。23歳。父が黒人なので、その血を受け継いで焼けたようなチョコレート肌をしている。 匠との出会いは、あたしが3歳くらいの時…。3歳になる手前だったかな…。実は、よく覚えてない。 当時、匠は多分20歳くらい? あたしの父親がニューヨーク市警の特殊部隊の隊長で、匠はその相棒だった。でも、あたしの両親はある事件に巻き込まれて亡くなり、日本にいる親戚にあたしと妹は一緒に預けられた。そしてあたしが17歳の時、匠が保護者として迎えに来てくれたんだ。 様々な困難と年月と、年の差を乗り越えて、ようやく恋人同士になったあたしたちは、ここハワイという楽園に降り立った。 あたしは仕事の合間に、雑貨屋のアルバイトもしている。 オアフに来てから、あたしはボディボードに目覚めてしまい、暇が出来るたびに海に行くようになった。 そこで知り合った友達に勧められて、友達が営む雑貨屋でバイトをしている。とは言っても、雑貨屋と探偵事務所は、道路を挟んだ向かいにあるけれど……。
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