第9章 パラウィン始動 後編

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ワインがあたしのキャミソールに一滴跳ねると、赤い染みが出来た。するとその女性店員は、 「あら、ごめんなさーい」 とかわい子ぶって言うと、あたしは怒鳴ってやろうかと思って立ち上がろうとすると、匠があたしの腕を掴んで引き止めた。 「最低性悪女」 匠が短く一言だけ、その女性店員をチラ見して言うと、女性店員は驚いて涙ぐみ、 「ひ、ひどいわっっ」 と言って奥に引っ込んでしまった。あたしは茫然としていると、彩乃はあたしの肩に手を置いて、 「瑠生、ごめんね。ちょっと裏行ってくるわ。最近スタッフの教育行き届いてないみたいなの。フロアマネージャーと話してくるわ」 と言って、キッチンのほうに引っ込んだ。
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