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あたしが胸元の赤ワインのシミを指差して言うと、ジェイソンは驚いてあたしの腕を掴んで立ち上がらせて、奥のキッチンへと連れて行った。
「直接謝らせよう!」
「え?い、いいわよぉ」
そんなことより、匠と系斗の雰囲気がなんとなく怖かった。
厨房などがある裏口に回ると、彩乃とスタッフたちが集まっていた。さっきの女性店員は、泣きわめいていた。
「わざとじゃないんですぅ!」
ホールの責任者である女性のフロアマネージャーが腕を組んでいる。
「すぐイケメンなお客さんに色仕掛けするのよね、シェリー」
フロアーマネジャーが叱っていると、彩乃も腕を組んで頷いている。
「しかも私の友達の彼氏を眼の前で色仕掛けなんて、最低!しかも、ワインをお客様の服に付けたのよ!普通もっと丁寧に謝るでしょ?赤ワインは、色着いちゃうんだから」
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