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匠はあたしの腕を掴んで引き寄せると、
「つまらないことに時間を費やすことはないぞ」
と優しく言うと、あたしはなんだか嬉しくなって、匠と一緒に手を繋いで席に戻った。
系斗と彩乃もそのあとすぐにやってきて、あたしたちはまたみんな揃って顔を見合わせた。
「さて。ここからが、本題だ」
匠が言うと、みんなは運ばれてきた料理をガツガツ食べながら、匠を見た。
「仕事は、簡単には引き受けない。俺と系斗で吟味する。依頼人との契約には、俺と系斗、もしくはどちらかで対応する。ほんとは2人でも手が足りない時もあると思う。が、人を増やすつもりは、今のところない。知らない人を雇うほうが、怖いからな。もし誰かを雇うなら…直接関わったことがある人がいい。その辺は今の所全然予定はないから、そのうち考えてくよ。で、事務は瑠生が全般的にやる。依頼人の事前調査や依頼先の調査なども含めて。その辺が一人で大変ならジミー、あとは手が空いてたらアンジェもよろしく。働いた分、ギャラはもちろん出すよ」
匠がそう言いながらジミーとアンジェを見ると、2人は大きく頷いた。
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