第9章 パラウィン始動 後編

15/20
1278人が本棚に入れています
本棚に追加
/912ページ
「でも、系斗は彩乃といるわ。系斗は、彩乃のこと、好きだと思うよ」 「わかってないなぁ、瑠生」 彩乃は少し寂しそうに微笑んで、俯いた。 「もし、目の前で私と瑠生が危険な目にあっていたら、瑠生を助けると思う」 彩乃が言うと、あたしは切なくなって彩乃を見つめた。 「…わかってないのは、彩乃だよ」 「え?」 「もし、そういうことにあったら、系斗は…」 あたしは、確信している。 もし、あたしと彩乃が同時に狙われたら、系斗は…。 どちらかなんて、選ばない。 ううん。どちらかを諦めるなんてことは、しない。 「で、さ…。あんたたち、どこまでいったの?」 「へ?」 「系斗との関係」 彩乃の言葉に、思わず赤面した。 匠からも、疑われてるその関係。
/912ページ

最初のコメントを投稿しよう!