第9章 パラウィン始動 後編

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唇が離れると、隣の車の助手席の前で系斗は彩乃の肩を抱きながら、 「じゃ、匠。場所は選んでくださいね」 と微笑みながら言うと、匠もあたしを抱きしめながら、 「あんたの方が、ケダモノだろ?系斗」 と笑いながら言うと、2人にしか分からないような笑顔を交わして、同時にあたしと彩乃は助手席に押し込まれた。 そう。 危険で、世界一強いこの2人。 この2人に愛されてるあたしたち。 パラウィンは、この2人で成り上がるんだ。 さて、今夜はキングサイズのベッドを、隅から隅まで使って、抱き合わなきゃね。 信号が赤になると、匠は首を伸ばして、あたしにキスしてくれた。 あたしたちにある距離は、縮まったり広がったり。 でも、大丈夫。 この気持ちだけは、絶対に変わらない。 そうして。 新しい楽園の風が吹いていく…。 完
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