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唇が離れると、隣の車の助手席の前で系斗は彩乃の肩を抱きながら、
「じゃ、匠。場所は選んでくださいね」
と微笑みながら言うと、匠もあたしを抱きしめながら、
「あんたの方が、ケダモノだろ?系斗」
と笑いながら言うと、2人にしか分からないような笑顔を交わして、同時にあたしと彩乃は助手席に押し込まれた。
そう。
危険で、世界一強いこの2人。
この2人に愛されてるあたしたち。
パラウィンは、この2人で成り上がるんだ。
さて、今夜はキングサイズのベッドを、隅から隅まで使って、抱き合わなきゃね。
信号が赤になると、匠は首を伸ばして、あたしにキスしてくれた。
あたしたちにある距離は、縮まったり広がったり。
でも、大丈夫。
この気持ちだけは、絶対に変わらない。
そうして。
新しい楽園の風が吹いていく…。
完
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