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「…………」
少女は何も答えない。
「なあ……」
もう一度クリスは聞く。
「…………」
返答無し。
「なんで喋らねぇんだ?」
少女はこちらを向いた。
「私……、両親を探しに来たの。2人とも、この会社にいたから……。そしたら親を見つけたのは良いんだけど……」
少女は、そこで話さなくなった。
「どうしたんだ?」
「両親とも、殺されてた、天使に火で焼かれたあげく、切り刻まれて、体をバラバラにされてた……」
「…………」
クリスは、話を聞く。
「なあ、君の名前は?」
「私は、白上 涼子(しらかみりょうこ)」
「涼子ね、ここは危ないよ、俺らが着いてあげるから脱出しよう」
「…………」
少女は黙る。
「大丈夫だ、天使が来ても殺せるだけの力はある」
「………わかりました………」
こうして白上 涼子は、クリスについて行く事になった。
「何?その娘連れて行くの?」
「ああ、親がいねぇんだ、俺らが育てるんだよ」
「白上 涼子です。よろしくお願いします」
涼子はアスタロトにお辞儀をした。
「わかったよクリス、その娘連れて行くなら好きにしな」
「ありがとうアスタロト」
クリスは、アスタロトに御礼を言い、フジテレビを降りた。
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