93人が本棚に入れています
本棚に追加
「ふぅ……撒いたか。なんなんだあのデカい蟻は……それにここはどこなんだ?」
目の前には見覚えのない瓦礫の山。
街だったのだろうか?
住居が倒れ、見るも無惨な光景が広がっている。
いつの間にこんな世界になってしまったのだろう?自分が知らない間に戦争でも……?
いや、違う。
「そうか、これは夢なんだ」
そう無理矢理自分に言い聞かせる。
しばらく目を瞑りうつむいていると、首筋に痛みを感じた。
俺は恐る恐る首に手をやり、痛む所に触れてみる。
「──っ!?痛ってぇ!!」
鋭い痛みが俺に襲いかかった。
俺は、その痛みと引き換えに今いる世界が現実である事を悟った。
最初のコメントを投稿しよう!