淫の宴

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もう男の名前すら呼べない。 胸元を優しく包む手。 脇を走る手。 脛をなぞる手。 耳と髪を弄ぶ指先。 手が幾つもある感覚。 縋る物を求め、男の両肩を掴む。 思考力は無い。 快楽に身を委ねる。 指先が。 舌が。 殖えていく。 何がどうなっているのか。 利美には解らない。
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