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「多分、お母さんが誰もきていなかったといってる事をふまえると、久里浜が七海の家に行ってるのはいつも夜中のはずだ。あの日、七海は部屋を散らかして、机にあるものを入れて、久里浜に電話した。呼び出したんだ。多分、恥を忍んででももう警察に訴えるとでも言ったんだろう。慌てた久里浜は七海を説得するため、七海の家に向かった。おそらく、七海に以前から合い鍵を作らせておいたんだろうな。七海は、久里浜が来る前に、首を吊って自殺したんだ…さて、現場には久里浜が来た。死んでる七海と、遺書が無いことによって、七海の計画に気づいたお前は、一旦戻り、偽物の遺書を書いて、現場に置いた。ホントは現場も片づけたかったんだろうが、あまり動かして、それが裏目に出たらどうしようと思った久里浜は、あえて現場には手を触れなかった。しかし、カギがかけられる机のことを知っていた久里浜は、念のため、机の中も見ておいた。そこには、七海の計画を成功させるためのものがあった。お前はそれを取って、家のカギを閉めて、逃走した。密室にすれば、より自殺に思わせられると考えたんだろうな。これがあの日起こった事件の真相だ。」
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