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「は!?もうちょっと待てよ。
すぐ着くから」
と俺。
「いや、待てん。
もれる…」
友人Dが我慢しつつ力なく言った。
しょうがなく俺達はたまたま近くにあった神社に車を止め、
用を足すことにした。
その神社はこの街では有名な神社で春には祭りが行われたりする。
トイレは意外にもキレイで電気もちゃんとついていた。
友人Dが慌てて個室に駆け込んだ。
俺はその後をゆっくりついて行き、
トイレの中を軽く見渡した。
ここのトイレは男女兼用らしく、
中には個室がふたつ、
その横に用具室、
洗面台が一台あった。
夜中の3時を過ぎた頃だというのに、
このトイレだけ妙に明るすぎてなんだか別の空間の様な変な違和感を覚えた。
俺は洗面台の前に立ち、
蛇口をひねって、
手を洗った。
勢いよく出てきた水は少し消毒臭かった。
すると、
後ろの個室から友人Dが紙がない、
と俺に訴えてきた。
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