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「毎回ありがとう~」
『千里』さんは眠そうな声で礼を言う。
俺は『マス』と話したことが頭から離れない。
「あのさ、、、千里さん、、、」
「どうしたの?」
余りにも深刻そうに聞こえたのか、寝ぼけ声だった千里さんが真面目に聞き返してきた。
「バイト、夜中まで大変でしょ?なんで辞めないの?」
ずっと聞きたかった。
「前も言ったじゃん。それは給料がやす、、、」
「嘘つき。週に2、3回じゃ大した稼ぎにならないじゃん。無理してるんじゃないの?」
俺は自分を止められない。
ガキみたいな物言い。
しかも、答えに『期待』してる。
「、、、あきらがまだいるから」
「え?」
「あきらがまだバイト続けてるから。あきらが辞めるまであたしも続けるの」
なんでそんなこと言うんだよ、、、
勘違いしちゃうよ。
俺の気持ちが解ってて言ってるんなら、鬼だ。
「もぉ~なに黙ってるのよぉ。ニヤついてるんでしょ?あきらは、困った子だねぇ」
、、、、、、。
、、、、、。
、、、。
夏休みも、もうすぐ終わる。
文化祭が終わったら。
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