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 『ハゲ』の前に座ってる子を注視する。 この位置からだと斜めからなので『ハゲ』の前には二人いる様に見えるが、多分、、、右の子だな。   「どう?」   「ん?、、、あぁ」    気のない返事を返してしまった。 別に可愛くない訳じゃない。 むしろ、可愛い。 けど、『好み』とも違う。 それだけだ。   「なに?ダメ?」    俺の返事が不満だったらしく、『たく』は肩を掴んで聞いてくる。    そもそも、人の好みに駄目もいいもないだろうに、、、。   「いや、、、可愛いよ。狙おっかな」   「馬鹿野郎。あの子は俺ンだ」    言いたいだけじゃねーかよ、、、とは、突っ込まない。 『たく』が言いたいなら言わせてやればいい。 それが俺の『友情』てヤツだ。    やがて式は始まる。 先頭に立ち講釈するのは『ハゲ』だった。 話なんか聞く気がないのでもう一度『さっきの子』を捜したけれど、目印の『ハゲ』がいなくなったせいで捜せなかった。
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