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「どした?」
軽い口調で答えた。
真剣になっちゃ駄目だ。
俺は傷を負ったばかりで、、、
『結衣』ちゃんを傷つけた。
ぬるま湯に浸かったらドツボだ。
「まだ、ちゃんとフラれてないよ。」
、、、止めてくれ。
「答えて。」
視線が痛い。
真っ直ぐ過ぎる瞳は俺の眼を捉えて離さない。
駄目だ。
ここで甘えたら、、、
いつまでもぬるま湯だ。
「好きなの。私と、付き合って下さい。」
『結衣』ちゃんの眼から涙が零れる。
周りには気付かれないように声を押し殺して。
また、俺を庇おうとしてるんだね。
、、、また泣かせちゃったな。
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