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「流石に寒いな、、、。」
学校が終わり一人バス停に立つ俺。
マフラーを適当にグルグル巻き、来るはずのバスが雪のせいで中々来ないのを既に10分待っている。
「中々来ないね~」
ごめん。
嘘だ。
実はもう一人いました。
「今日もバイトでしょ?」
「そうです。ちなみに次の休みは5日後になります。」
「何、敬語使ってんの?」
「たまには『先輩』にも敬意をと思いまして。」
「バーカ。」と言いながら笑って見せる。
あれから、、、三ヶ月かな?
11月も末か、、、。
「あ、来た来た。バイト頑張ってね。」
「あいよ。ごめんね、あんまり時間取れなくて。いっつも少しだけ、、、」
唇を塞がれた。
まぁ、察して欲しい。
俺達はまだ若いから。
「俺、これから『このバス』乗るのに、、、」
「一人にする罰って感じ?」
俺は笑顔を向けて片手を上げる。
同じポーズが返ってきた。
「いってらっしゃい。」
「行ってくるよ。結衣。」
つまるところ。
非常に申し上げ難いが、、、
俺は、『長田結衣』と付き合っている。
文化祭のあの日から、、、
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