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まだ、ココの団地が出来たばかりの頃…。
家も疎らに建ち構え…、
『咲海家』は、やってきた。
『今日からココがメイのうちーっ♪おにーちゃんも、ママも早くーっ♪』
パパの肩に乗せられて、自分よりもパパよりも…前住んでたお家よりも大きな水色の屋根のお家の前に立って、興奮気味た様子で指を指しながら、はしゃぐ幼女。
『まずはみんなで隣りのお家に挨拶に行こうか?』
優しい優しいパパの声。
芽苡はパパの頭に掴まりながら頷き、
自分の家とそっくりなお家を見上げる。
『ママー…、メイのお家…赤いお屋根がよかったー。』
隣りに建つ赤い屋根のお家は自分の家よりも良く見えた。
だって…自分の好きな色なんだもん。
家族は隣りの家に挨拶に行く。
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