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「ね?海都…ゥチがいなければいいと思ったやろ?」
「思ってない‼俺は…志奈が好きだ」
「…ありがとう。でもね、嘘つかないで?本当のこと言って」
今まで背を向けていた志奈が俯きながら、海都のほうに体を向ける。
そしてそっと手を握る。
「俺は…俺は……」
海都は、苦しそうに俺はと言葉を繰り返す。
だけど、耐えきれなかったのか走ってその場を後にした。
志奈は、そのまま涙を流し立ち尽くした。しばらくすると、フラフラと家に向かって歩きだした。
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