第9章

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  圭介が続ける   『‥‥なんで答えねぇの?    てかさぁ‥‥    鈴香に怪我させて  ただで済むと思うなよ?』   圭介の声がどんどん低くなる   『分かったら  早く消えろよ!!』   強い口調で言った   滝山はためらいがちに 逃げて行った     圭介は溜め息をつくと あたしの近くまできてしゃがんだ     『どこ怪我したの?』   いつもの圭介の声だった   『‥‥目の上と‥‥手首』     圭介は あたしの左目にそっと触れて 次にゆっくり左手を見た    
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